コンクリート打設、完成後に時間が経つにつれて性能を所要の水準を持続する度合いのことをいいます。
耐久性・水密性に優れたコンクリート構造物を作るためには、コンクリートの運搬、打設、締固めなどの工程においてできるだけ単位水量を少なくし、コンクリート材料の分離が少ないコンクリートを使用することが基本となります。
┣ コンクリートの耐久性を維持するために。
・コンクリートの耐久性は、水セメント比、空気量、使用する骨材の品質によりほぼ決まります。
・コンクリートの品質を総合的に改善されたAEコンクリート(凍結や融解に対する抵抗性に優れています。)を使うことで悪気象に対する耐久性も増します。
・コンクリートは、打設後、初期段階で凍害を受けたものは強度に劣り、コンクリート養生は適切に行う必要があります。
・コンクリート部材における許容塩化物量は、0.30kg / ㎥ 以下とする。
・火災などにより、加熱されたコンクリートは、加熱温度が高いほど強度の低下が著しくなり、500℃になると常温時に比較し強度、弾性係数は低下します。
特に、弾性係数の低下は、強度の低下以上に著しく、500℃では常温の10~20%程度にまで低下します。
┣ 水密性を維持するために・・・コンクリートの耐久性を維持するために、コンクリートへの透水による機能低下を防ぐため、透水性を確保する必要があります。
・コンクリート自体の水密性は、水分浸透のし易さを表す指標である透水係数とコンクリート構造物の水密性を図る透水量で評価する。
・混和材料(コンクリートの品質を改善したり、特殊な性質を与えたりするため材料)などを適切に利用することで、単位水量の低減でき、尚且つ作業性(ワーカビリティ)も保ちながら水密性を確保できる。
・鉄筋や膨張材を使用することで、コンクリートのひび割れを防ぐ。
コンクリート耐久性の照査とは、コンクリート構造物が所要の強度(性能)を設計耐用期間にわたり保持することを確認することで、コンクリート標準示方書に照査項目が示されています。
①中性化に関する照査
ポルトランドセメントを使用する場合、水セメント比を50%にする場合は照査の省略を行うことができます。
②塩化物イオンの侵入に伴う鋼材腐食に対する照査
③凍結融解作用に関する照査
④科学的浸食に関する照査
⑤水密性の照査
⑥耐火性の照査
⑦アルカリ骨材反応