コンクリート構造物の劣化は、コンクリートの劣化と鉄筋の腐食が引き金となり、それらが相互に関連して起こります。
このページでは、昨今特に問題化されている「塩害」について、説明いたします。
<塩害とは>
塩害とは、コンクリート中に一定量以上の塩分が侵入することによって鉄筋表面の不動態皮膜が破壊され錆び、鉄筋の腐食が進行することです。鋼材が錆びることにより、体積が2~4倍にまでなると言われています。それによりコンクリートのひび割れや剥離、剥落、鉄筋断面欠損を引き起こします。それゆえ、海岸近くでは飛来塩による塩害対策が必要です。
コンクリート中に塩化物イオンが存在する理由としては、
①海岸付近の海水の飛沫、飛来塩、冬季間の凍結防止剤の散布などによる塩分の浸透。
②海砂や塩化物含有混和剤の使用など、コンクリートの材料が原因となる塩化物。
などが考えられます。
┣ 塩害の劣化の原因は、塩化物イオン、水、酸素である。
┣ 海岸付近、港湾などは特に塩化物の影響を受けやすい。
┣ コンクリートの保護材料は、「遮塩性」「酸素透過阻止性」「水蒸気透過阻止性」「防水性」が求められます。