規模の大きい橋梁の鉄筋コンクリート床版におけるコンクリートは、適切なブロック割を計画して順番に打ち込みます。
その際、先に打設されたブロックにはあとから打設されるブロックのコンクリート自重によって、桁の変形が生じます。これにより先に打設されたコンクリートにひび割れなどが発生します。そのため、変形の大きい箇所(支間中央部など)から順に打設することが求められます。端部は伸縮装置が取り付く箇所であり、全体の変形が落ち着いた最後に打設す
るのが理想です。
床版コンクリートの打設手順
┣ 単純桁橋
支間が大きい場合や変異が大きい場合には支間中央より打設する。
┣ 曲線橋の場合
端軸方向の施工は単純桁橋と同様、支間中央より行うが、横断方向では一般的に勾配が付いているため、曲線の内側(低い方)から外側(高い方)に向かってコンクリートを打設します。横断勾配がついているため、コンクリートが低い方向に流れるのを防ぐためです。
┣ 連続桁橋
一般に中央径間中央部、両側径間の中央部と順に打設する。
連続桁では、先行して打ち込んだコンクリートに、引張応力が生じるケースがあるので、
適切なブロック割りと打込み順序の検討を行い、発生する引張応力を小さくするような計画を行う。