<土の判別分類のための試験>
┣ 土の含水比試験・・・土の性質の基本となる含水比試験。文字通り含水量を求める試験です。土の含水量とは現地の土を取り、110℃で炉乾燥させ、蒸発した水分量をいいます。通常 含水比で表します。
⇒ 土の含水比とは土に含まれている水の質量の土粒子質量に対する割合をパーセント表示した値です。
┣ 土粒子の密度試験・・・一般的に土は「土粒子」「水」「空気」の3つの相で構成されており、土粒子の単位体積(1立方センチメートル)あたりの質量を測定します。
土粒子の密度は、間隙比、飽和度、乾燥密度などを知るために必要であることはもちろん、土のしめかための程度、有機質土における有機物含有量を求めるのにも利用されています。
┣ 土の粒度試験・・・土がどのような大きさの土粒子の配合からなっているものかを知るため、土粒子の分布状態を質量百分率で表したもの。その結果により、その土が粗粒度(砂質土)なのか細粒度(粘性土)なのかを判別することができます。
┣ 土のコンステンシー試験・・・液性限界試験、塑性限界試験ともいわれています。含水比の大小により、固い、柔らかい、もろい、などの言葉で表され、含水比が大きいと液状となり、逆に小さくなると塑性状になり、やがて半固体、固体となります。
これらの状態になる境界の含水比を「液性限界」「塑性限界」「収縮限界」といい、これら全てを合わせてコンステンシー限界と言います。
<土の力学的性質を求めるための試験>
┣ せん断試験・・・せん断試験には、「直接せん断試験」「一軸圧縮試験」「三軸圧縮試験」
「直接せん断試験」は、土の試供体をあるきまった面で剪断し、その面上のせん断応力とせん断強さを直接調べる試験。
「一軸圧縮試験」は、主に自立できる粘性土・地盤改良土の試料を対象に利用され、円柱状の試供体に横から拘束のない状態で圧縮力を加えて、一軸圧縮強さを求める試験。
「三軸圧縮試験」は、原地盤の応力状態を再現でき、最もポピュラーな試験装置をつかった試験。試供体を地中で受けていた応力状態に近づけ、土のせん断強さを求める試験。
┣ 圧密試験・・・試供体に24時間、8段階的に分けて圧密・載荷することで、圧密特性(沈下量と沈下速度など)を測定する試験。
┣ 室内透水試験・・・室内において、土中の水の流れやすさを払わす透水係数を求める試験。
┣ 締固め試験・・・モールド内の土を一定の方法で突き固め、土の含水比と乾燥密度の関係性により、「最大乾燥密度」と「最適含水比」を求める試験。
┣ CBR試験・・・室内CBR試験では設計CBR(アスファルト舗装の厚さの設計に使われる)と、修正CBR(盛土材料や路盤材料の強さの判断に使われる)がある。