2020年6月18日
コンクリートの打継目とは、コンクリート施工中に、ある部分をコンクリート打設し、一旦中断後 時間をおいて再び打設することを言います。一旦固まり始めたコンクリートに後からコンクリートを打ち次ぐことはうまく融合接着しない場合があり、これを防止するためにさまざまな制限、手法を用います。
<打ち継ぎ目の位置>
1.設計者の定めた設計を現場の都合(容易さ)で変えてはいけません。
2.打ち継ぎ目はできるだけ せん断力 の弱い箇所を選ぶ。
3.打継面は部材の圧縮力を受ける方向と直角になるようにする。
<打ち継ぎ目の施工>
┣ 水平打継目の施工
見た目を美しくするため、打継線をできるだけ水平直線となるようにする。
既に打ち込まれている下層コンクリートの表面をきれいにし(緩んだ骨材、※1.レイタンスなどを取り除く)十分に給水させます。
打込み前には余分な水を除去し、表面を1.5㎝程度のモルタルを塗り(接着剤役)、新しいコンクリートを打ち込む。
旧コンクリートの下面に新コンクリートを打ち継ぐ「逆打ちコンクリート」では、打ち継ぎ目の融合、一体性を確保するために、直接法、充填法、注入法などの工法を用いる。
┣ 鉛直打ち継ぎ目の施工
モルタルが流出しないように型枠は強固にする。
旧コンクリートの表面をきれいにし、ワイヤブラシやチッピングなどで粗にして十分に吸水させる。モルタルで表面処理し、新コンクリートを打ち継ぎます。
場合によっては鉄筋を補強します。
※1.レイタンス・・・コンクリートの打ち込み後、材料分離に伴い、表面に浮かびだして沈殿した物質。