土木とは何でしょうか?土木施工には土質の調査、盛土、法面、軟弱地盤の改善、コンクリート、河川などたくさんの施工があります。このページでは土木、土木施工について少しでも皆さんに知っていただきたく、基礎的な知識を掲載していきます。是非お役立てください。

ウェルポイント工法とディープウェル工法

ウェルポイント工法とディープウェル工法は、軟弱地盤中の水を排除する「地下水位低下工法」である。地盤の圧密を促進するもので、脱水工法とも言います。地下水位低下工法には大きく分けて、排水管方式(ウェルポイント工法)と、井戸方式(ディープウェル工法)の工法があり、地下水位低下に伴う圧密沈下に及ぼす影響に配慮して、施工性、維持管理コストについて十分に調査・検討して工法を採用する必要がある。



┣ ウェルポイント工法・・・ウェルポイント工法とは、軟弱地盤中の地下水位を低下させることにより、地盤を安定させる工法です。
 ウェルポイントと呼ばれる先端の吸水部分を軟弱地盤中に多数打ち込んで強力に地下水を吸収低下させ、ヘッダーパイプを通じて排水します。必要な区域の地下水を揚水し、地下水位を低下させることにより掘削を容易にできるものであり、経済的な軟弱地盤の改良工法として知られています。

<ウェルポイント工法の特長>
1.地下水位の低下・・・土留工事の簡素化、安全、工期の短縮、および工事費の軽減。
2.土の剪断強度増加・・・盛土法面の安定と、掘削底面の地盤強化。
3.圧密有効圧の増加・・・浮力の減少による地盤強度の増加
4.負圧の効果・・・軟弱地盤改良の圧密促進強化

・比較的浅い掘削に用いられる手軽な工法
・液状化対象層の透水係数が高い地盤で、下層部に軟弱な粘性土層が厚く堆積していない地盤に適しています。。
・地下水の低下により周辺地盤の不同沈下が発生して家屋などの周辺構造物に影響を与える恐れがあるため十分に注意する。

軟弱地盤のイメージ

┣ ディープウェル工法・・・ディープウェル工法とは、内径500-1000mm程度の深井戸を工事用に改良した工法である。地下水位低下、被圧水の減圧、軟弱地盤の改良などに最適で、現在建設工事の基礎工事として広く知られています。
 
<ディープウェル工法の特長>
1.地下水位の低下・・・自然水の水位低下、被圧水の減圧および水位低下による土木工事の簡素化によって、究極的には全体工期の短縮による経済的効果が得られます。
2.工事仮設の簡素化・・・他の排水工法と異なり、ケーシングパイプや排水などが、工事仮設に対し支障がなく施行できます。
3.地盤の強度増加・・・水位低下による法面、山留背面、掘削底面の地盤強度の増加がはかれます。
4.負圧効果・・・バキュームを併用することにより、脱水効果をあげ、軟弱地盤の改良も可能です。
5.水位低下の深度・・・土質および施行計画により、水位低下はGLより100m前後、期待できます。

地盤条件
・比較的水が速やかに流れる透水性が高い地盤。
・揚水試験などにより井戸と井戸の間の地盤までの水位が低下することを確認できていること。
・下部に軟弱な粘土層がある場合でも圧密沈下量が大きくないこと。